「現金掛け値なし」とは?
- 雄基 深澤
- 2024年7月8日
- 読了時間: 1分
更新日:2024年8月2日

江戸時代の勉強をしている際に、「現金掛け値なし」というフレーズを見かけたことはありますでしょうか?
「現金掛け値なし」とは、どういう意味なのか? その話をします。
江戸時代に、三井高利(みついたかとし)という人物がおり、「越後屋」という呉服店を営んでいました。
この人物が行った商法が、「現金掛け値なし」というものです。
当時、呉服業者は格式の高い客先に赴き、呉服の値段交渉をして、販売するという形式でした。
代金の支払いはツケ払い(後払い)で、支払日が来ると業者は客先に赴き、代金を受け取っていました。
ちなみに、支払いが後日になると借金のように利息が付きます。中には踏み倒す人が出てくるので、その損失に対応出来るよう、料金をかさ増しして、損失を補填出来るようにしているのです。
そして、定価にかさ増しした金額を掛け値といいます。
例)定価10万円+利息分2万円=12万円→掛け値
ところが、三井高利はこれに変革をもたらします。
ツケ払いから、お店での現金払いにしたのです。そのため、掛け値が発生しなくなりました。つまり、定価販売になったのです。
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